腰痛になる原因(1)

腰痛といっても、症状・原因ともに様々です。
「腰痛は骨盤、あるいは背骨のゆがみが原因です。」
とよく言われますが、実は、骨が勝手に動き出してゆがむなどということはありません。
人間の体は、元々は左右対称になっていて、左右バランスを取ることで安定しています。
前後のバランスは、頭から足先までの骨を前後にカーブさせることによって重心を安定させています。
当然、骨格(骨の組み立て)だけでは安定しませんから、筋肉がそれを支えています。
筋肉が均等の力でバランスを取っていれば安定しているのですが、生活の中で人はそれぞれ、仕事、スポーツ、生活習慣などで姿勢をアンバランスにしてしまいます。
よく言われるように、足を組む、あぐらをかく、横座りをする、など色々な姿勢を取ることで体にアンバランスな癖をつけていきます。
そのアンバランスを支えるために、筋肉自体がアンバランスになり、骨格に影響を与えていきます。
例えば、
今までは左右から同じ力で骨を支えていた筋肉が、右は強く支え、左は弱く支えるということになると、骨は左に傾いてしまいます。
このようなことが体のあちこちに起こってきます。
特に、動作の中心となり、体を支える役目の強い腰に負担がかかるため、このアンバランスな筋肉の影響を受けやすく、結果としてゆがみが発生するのです。
ですから、痛みを取り、機能を回復するためにゆがんだ骨格を元に戻していくことは必要ですが、根本的に骨格のゆがみをなくすためには、ゆがみを生んだ本当の原因を解決していかなければなりません。
そして、その本当の原因は、普段の生活の中の何気ない動作にあることが多いのです。

腰痛

Posted by 土井俊典