肩の痛み 「痛まなくなった」は「改善した」ではありません
肩の痛みで来院されているお客様。
前回の来院の際にはかなり痛みが緩和していました。
今回来院された時に状態をお聞きすると、
「う~ん、痛いですね」
意外だったので確かめてみました。
私「前回の後、ずっと痛かったんですか?」
お客様「いや、あの後ほとんど痛くなかったんで、できると思って普通に仕事しちゃったんですよ。そしたら痛くなってきちゃって...」
時々このようなケースがあります。
前にも同じ症状になったお客様が、9割方良くなっていたのを改善したと思って無理をしてしまい、痛みが再発しました。
そのため、そのお客様は良くなるまでに倍の時間がかかってしまったのです。
今回のお客様には、そうならないようにこのお話を何度かして、しばらくは無理をしないようにお伝えしてあったのですが。
一般的に、痛みがなくなると良くなったと思ってしまうようです。
確かにそういうケースがないことはないですが、ほとんどの症状は痛みがなくなっても完全に改善しているわけではありません。
表面的な切り傷でも、傷口が塞がる前にある程度痛みは緩和します。
これは体の仕組みとして、できるだけ痛みが出ないように対応しているからです。
だから、傷口が塞がる前に無理をすれば傷口はまた開いてしまいます。
切り傷のように傷口は見えませんが、体の中でも同じことが起こっています。
一生懸命傷を癒そうとしている体に無理をさせて、台無しにしてしまうのです。
今回、ほとんど痛みを感じなくなったところから、ピーク時の8割ぐらいの痛みに戻ってしまいました。
整体の施術は、体に改善するための働きかけをしているだけで、実際にはそのあと時間をかけながら体が改善して行きます。
だから、その改善する作業を邪魔しないように無理をしないで過ごす必要があります。
このことを忘れると、改善するための時間が2倍にも3倍にもなってしまいます。
ご注意ください。