なぜ、整体は力が強くない方がいいのか?
当院の整体はとても弱い力で施術をします。
セルフケアでも、できるだけ弱い力でやるようにお願いしています。
「でも、強くやってもらった方が、良くなっている気がするよ」
とおっしゃる方もいらっしゃいますが、これは勘違いです(そう思っていた方、失礼)
なぜなら、人間の体(ほとんどは脳)の仕組みがそうなっているから。
例をあげると、
「勉強しなさい!!」
なんて厳しく言われるよりも
「成績が上がるとママうれしいな♪」
って言われた方がやる気が出ますよね。
なぜならたいていの人は、厳しく言われたこと(強い圧力)に反発して、優しく諭されること(やさしい接触)には従いやすくなっています。
この例は心理的なものですが、実は体も同じ反応をします。
というよりも、体の方がはっきりと反応します。
なぜなら、根底に「生命の維持」という仕組みを持っているから。
いきなり腕を引っ張られたときには、反射的に体を固くして引っ張られないようにします。
この反応は、
「腕が抜けてしまう」
「倒れてしまう」
「危害を加えられそう」
など、色々なケースを瞬時に想定した防御機能が働く事で起こります。
この防御反応は誰でも持っているものです(人間以外の生き物にもあります)
必ず体には防御反応が働きます。
整体に話を戻すと、整体の目的として体(筋肉・骨格・神経)を整えるという事があります。
整えるために、たとえば強い力で押したとすると体は防御反応が働き、身を固めて体を守ろうとします。
体が固まる分、こちらが加えようとしている刺激を弱めてしまいます。
逆に心地良い程度の力で触れると、体には防御反応が働かずに無防備な状態で受け入れてくれます。
その分こちらが加える刺激は十分に伝わりやすいのです。
むしろ、積極的に良い反応をしてくれます。
強い力 → 反発 → より強い力 → より反発 → 変化が出ない
お互いの体に負担をかけて変化が出ないよりも、
弱い力 → 反応 → 変化が出る
の方が、施術をする方もされる方もwin-winの関係でいられるわけです。