症状の表現

ご自分の症状を表現するにも個人差がありますね。
「背中のあたりが何か違和感があるんです」
「肩甲骨の間のところが重い感じがします」
このふたつの表現でも、私が得られる情報量がかなり違います。
私が施術をする時には、最初に詳しく質問をさせて頂きます。
その質問で、症状の起こっている所、症状の出るタイミング、症状の強さと時間の経過に伴う症状の強さの変化、などいろいろ探っていき、実際に検査を行って異常のある部位と原因の仮説を立てて、施術プランを立てます。
ですから、伝えていただく表現の仕方によって、どれだけ絞り込んだ仮説を立てられるかが違ってきます。
これは、別にうまく表現できないお客様が悪いわけではないのですが、経験上、表現の差が症状の重さや緊急性の違いだったりします。
やはり、いつ、どうした時に、どのあたりが、どうなるのかが具体的であればあるほど原因の究明が容易で有効な施術ができることになります。
結果、症状が重くても早く改善することがあります。
先日の施術の時にも、膝痛のお客様が、
「膝のこの部分(指で示して)がしゃがんだり立ったりしたときに痛みます」
施術後、
「ここの痛みは消えましたが、ここに(指で示して)ちょっと張った感じが残ります」
それだけ伝えていただいただけで、少し操作させてもらった後にご本人が思わず笑ってしまうぐらい簡単に違和感がなくなってしまいました。
逆に、
「その後どうですか?」
「やっぱり痛いです」
「どのあたりに痛みが出ますか?」
「う~ん...」
どうしても的が絞り切れずに、改善するまでに時間がかかってしまいます。
レントゲンなどを使うことができない、レントゲンに映らない部分を対象にすることが多い整体では、どれだけ有効な情報を集められるかがポイントになったりします。

整体

Posted by 土井俊典